このゲームの特筆すべきは、敷居の低さにある。
アクションが苦手なプレイヤの救済措置として今まで「サイバーエルフ」という1回ぽっきりのサポートアイテムがあった。
だが、使用すると「このサイバーエルフは使命を終えました」と遺影が出てくる※上に、
使用しようとするときも小さな女の子の顔で「あたしを使っていいよ…」とか言ってくるので、激しく良心が痛む。
なんというか、自分の不甲斐なさのせいで彼女たちを死なせてしまってるんじゃないかという自己嫌悪に陥る。
そのため、今までサイバーエルフを使うのに躊躇していたプレイヤは数多くいた。
そこで登場するのが「サイバー空間」という新システムである。
これは、ステージ各所に設置してある扉をくぐることで、所持しているサイバーエルフを死なせることなく全ての能力が使用できる、というもの。
ランクが下がるペナルティがあるものの、彼女らを死なせて自己嫌悪に陥ることはなくなった。
おまけに、ザコ敵を倒すと必ず回復アイテムが出たりと、初心者でも全然オーケイな難易度に下げられる。
また、今回からゼロ本体を強化できるパーツが登場した。
パーツ数も豊富で、2段ジャンプやチャージ時間の短縮など、効果も様々である。
自分好みにカスタマイズできる。
じゃあ、『ゼロ3』って簡単になったの? と言われれば、答はNOだ。
これら救済措置は、使用が強制ではない。
「サイバーエルフ」も「サイバー空間」も「強化パーツ」も、プレイヤ個々人はその都度選択できる。
アクションが苦手な人も最初はそれらを利用して、ゲームに慣れてくれば使用を制限していけば良い。
救済措置を一切使用しなければ、相変わらずの激むずアクションである。
幅広いニーズに応えたことに、非常に好感が持てる。
これこそプロの仕事だ。

※ サイバーエルフは生物の形をしていて、意識を持っている。使用すると死んでしまう。