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17.12.2007

言葉の壁を破る

 mixiで犯罪を自慢する記述が元で新聞沙汰になる、というケースが相次ぐ。母数が大きければ、それだけ変態が多くなるのは当然のことで、mixi会員の皆が皆、狂っているわけではないと予想するが、それでも感覚で言えば、ほかのサイトに比べて目立っている印象だ。

 頻繁に情報を集め、それを脳に入力すると、今度はそれを出力したくなる、という経験がある。僕がこのサイトを開設した動機のひとつもそれだ。mixiを始めとするブログシステムが存在する前は、サイトを記述するためにHTML言語を覚える必要があって、当時は今ほど参考書が充実しておらず、独学でどうにかするものだった。これはちょっとした壁で、この壁を破らない限り、何も表現できない。言い換えれば、破った人間は、それだけ発信したいナニカを持っている、ということである。

 今では、思い立ったら5分でサイトを開設できる。これは素晴らしいことで、様々な種類の人間をネットで観測できるようになったことは、素直に嬉しい。特に興味を抱くのは、書いている人間の種類が以前とまったく違う点である。内容も、その日の行動をつづった日記形式がほとんどだ。他人の日記ほど面白い読み物はあまりないと思う。 これが、今と昔の差異であり、特徴だ。優劣ではなく、性質が違う。

 しかし、この“システムが充実したことによる書き易さ”が、書き手の防御を低くしている。WWWを学ぶ機会を失った人間は経験値が低く、自分の載せた情報が、文字通り世界中に発信されている実感を持てずにいる。

 仕組みは解らない。でも作れる。それを相手は見てくれる。ならまったく問題ない、……。この原理は、ブログに限った話ではない。今や生活の大部分がブラックボックス化している。それがさらに進んだ。それだけの話である。






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