両腕の感覚に違和感が出てきたのは持病だとして、利き腕の人差し指の切傷が痛むのは最悪である。
ステンレスの切屑で切ったのだが、むしろ僕の傷は浅いほうか。
知人は指二本を深く切った。骨が見えたくらいである。
面白いように血が止まらなくて、そのときはその知人と一緒に笑い転げた(今考えれば物騒な話だ)。
明日の試験は零点を取らなければまず大丈夫だ、みたいなことを言われた。
お偉いさんが、夏休みの間中工場で作業していた僕の姿を覚えていたらしく、それなりに評価してくれているらしい。
しかし、零点を取らなければ良いとはいえ、僕は不可能を可能にする人間である。
落ちる可能性も否定できない。気を引き締めねば。